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太陽光設備で発電した電力は、FIT制度(電力会社が一定の価格で電力を買い取ってくれる制度)により売電ができます。

 

しかし、設備を設置してから10年後には卒FIT(FIT制度の終了)となり、何も対策しなければ電力が高く売れなくなります。

卒FIT後に検討すべき対策の1つは、電力会社の切り替えを行うことです。

 

この記事では、卒FIT後も売電可能な電力会社や、電力会社を選ぶコツについて紹介します。
 

【ほぼ全国】卒FIT後に対応できる電力会社6選

この章では、日本のほぼ全国をカバーし、卒FIT後でも売電できる電力会社を6つピックアップします。

 

  • エネクスライフサービス
  • ENEOS
  • ミツウロコグリーンエネルギー
  • 丸紅新電力
  • 出光興産
  • 大和ハウス工業

 

エネクスライフサービス

伊藤忠エネクスグループの「エネクスライフサービス」は、沖縄を除く全国で太陽光電力買取サービスを提供しています。
 

エリアや設備などによって異なりますが、太陽光電力の買取単価は1kWhあたり7.1〜14.5円です。

エネクスライフサービスが展開する「TERASELでんき」の電力プランや蓄電池を併せて契約すれば、買取単価がアップします。
 

【東京エリアの買取単価(1kWhあたり)】
 

  • 通常の太陽光電力買取サービス:12.5円
  • 卒FITでんきプラス(TERASELでんきとセット):13.5円(+1円)
  • 卒FIT蓄電池プラス(蓄電池とセット):13.5円(+1円)
  • 卒FITWプラス(TERASELでんき+蓄電池):14.5円(+2円)
     

ENEOS

ガソリンスタンドでおなじみのENEOSも「ENEOS太陽光買取サービス」を展開しています。

 

サービス提供エリアは沖縄を除く全国で、買取単価は1kWhにつき7.5〜11円です。

【買取単価比較】

エリア大手電力会社ENEOS
北海道・東北・東京8〜9円11円(+2〜3円)
中部・北陸・関西・中四国7〜8円10円(+2〜3円)
九州7円7.5円(+0.5円)

 

大手電力会社と比較すると買取単価が最大で3円高く、工事費などの初期費用や解約手数料もかかりません

他のサービス契約も不要で、契約年数に制約がないため、安心して利用できます。

 

ミツウロコグリーンエネルギー

ミツウロコグリーンエネルギーは、沖縄以外の全国で「太陽光発電の余剰電力買取サービス」を提供しています。
 

ミツウロコの太陽光電力買取サービスは「基本買取プラン」と「ミツウロコでんきセット買取プラン」の2種類です。
 

【買取プラン比較】

プラン買取単価(1kWhあたり)特徴
基本買取プラン8円ミツウロコでんきの契約が不要
ミツウロコでんきセット買取プラン9円
  • ミツウロコでんきの契約が必要
  • 東北・関東・中部・関西エリアの人は無料でサポートを受けられる

ミツウロコの太陽光電力買取サービスは、買取単価が全国一律となります。

 

丸紅新電力

大手総合商社「丸紅」のグループ会社である「丸紅新電力」は、離島を除く日本全国で卒FIT買取サービスを展開しています。
 

丸紅新電力の卒FIT買取サービスは「ECOとくプラン」「SHARPプラン(SHARP蓄電池プレミアム)」の2種類です。
 

【買取プラン比較】

プラン買取単価(1kWhあたり)特徴
ECOとくプラン9〜11円誰でも申し込める
SHARPプラン(SHARP蓄電池プレミアム)11〜15円SHARP製の蓄電池購入後1年間のみ買取単価が+4円(期間終了後はECOとくプランと同様)

 

出光興産

ガソリンスタンド「アポロステーション」を展開する出光興産も、沖縄・離島以外の全国で太陽光買取サービスを提供しています。

 

出光興産の太陽光買取サービスは「スタンダード買取プラン」「でんきセット買取プラン」の2通りです。

 

【買取プラン比較】

プラン買取単価(1kWhあたり)特徴
スタンダード買取プラン7.5〜9.5円買取サービスのみ契約
でんきセット買取プラン9.5〜11.5円(+2円)買取サービス及び「idemitsuでんき」を同時に契約

買取サービスの料金は発生せず、Webから簡単に申し込みできるため、気軽に売電ができます。
 

大和ハウス工業

大和ハウス工業が提供する「ダイワハウスでんき」は、卒FIT電力買取メニューを用意しています。

 

卒FIT電力買取メニューは以下の4種類で、買取単価は全国で同じです(沖縄エリア・離島は対象外)。
 

【買取メニュー比較】

メニュー買取単価(1kWhあたり)特徴
買取オンリープラン10円ダイワハウスオーナーが対象
GENERALプランダイワハウス以外のオーナーが対象
PREMIUMプラン11.5円ダイワハウスオーナーが対象
PREMIUM蓄電池プラン2年間22円
※3年目からはPREMIUMプランに移行
大和ハウスグループで蓄電池を購入・設置したオーナーが対象


 

地域特化の卒FIT対応電力会社3選

太陽光発電の売電ができる電力会社は、全国的に展開している会社だけではありません。
 

この章では、地域に特化している卒FIT対応電力会社を3つ紹介します。

 

  • 【奈良県】株式会社CWS(ならコープでんき)
  • 【埼玉県】ふかやeパワー
  • 【北海道】トドック電力

 

【奈良県】株式会社CWS(ならコープでんき)

ならコープグループの株式会社CWSは、ならコープ組合員に電力を届ける「ならコープでんき」を展開しています。
 

ならコープでんきでも、太陽光発電で余った電力を買い取ってもらうことが可能です。
 

ならコープでんきの太陽光発電余剰電力買取料金プランは以下の通りとなります。

 

対象者買取単価(1kWhあたり)
ならコープの組合員10円
ならコープでんきの契約者11円
ならコープでんきの契約者
+再生可能エネルギー協同基金参加者
12円

ならコープでんきが買い取った電力は、奈良県地域のエネルギーとして活用されます。
 

【埼玉県】ふかやeパワー

ふかやeパワー株式会社(ふっかちゃんでんき)は、埼玉県深谷市に密着している電力会社です。
 

ふかやeパワーは「ふっかちゃんでんき太陽光買取プラン」を提供しています。
 

【買取プラン比較】

プラン名買取単価(1kWhあたり)
プランA8.6円
プランB
※ふかやeパワーの電力契約が必要
8.8円

ふかやeパワーの太陽光買取プランで売電すれば、深谷市域における電力の地産地消につながります
 

【北海道】トドック電力

コープさっぽろグループの一員であるトドック電力も、太陽光発電の余剰電力買取サービスを展開する電力会社です。

 

余剰電力買取サービスのプラン内容は以下の通りとなります。

対象者買取単価(1kWhあたり)
コープでんきの利用者11円
コープでんき+灯油orガスの利用者13.5円
コープでんき+灯油+ガスの利用者15円

 

買取サービスを利用するにはコープでんきに加入する必要がありますが、灯油・ガスを両方利用すれば買取単価が高くなります
 

卒FIT後の電力会社の選び方

卒FIT後に電力会社の切り替えを検討する場合は、次の点を確認しましょう。

 

  • 申し込みができるかどうかをチェックする
  • 買取価格が上がるなどのメリットがあるかを確認する

 

この章ではそれぞれのポイントについて解説します。
 

申し込みができるかどうかをチェックする

卒FITプランは電力会社によって契約条件が異なるため、申し込めるかどうかをチェックしましょう。

 

契約条件の例としては以下のようなものがあります。

 

  • 対象地域に居住している
  • 指定されたハウスメーカーの住宅に住んでいる
  • 特定のハウスメーカーから蓄電池を購入・設置している
  • 電力会社の電気料金プランに加入する

 

買取単価が高いプランは契約条件のハードルが上がるケースがあるため、検討する際は注意しましょう。

 

買取価格が上がるなどのメリットがあるかを確認する

卒FITプランに加入するか判断する際は、買取単価アップなどのメリットがあるかを確認しましょう
 

卒FITプランを契約する主なメリットは次の通りです。
 

  • 電気料金プランの契約や蓄電池の購入を行うことで、買取単価が数円アップする
  • 電気を企業や自治体へ寄付するプランであれば、返礼品として地域の特産物などがもらえる
     

卒FITプランで得られる恩恵は、売電価格のアップだけに留まりません。
 

様々なプランを比較検討し、ご自身にとって最もプラスとなる余剰電力の活用方法を選択しましょう

まとめ

今回の記事では、「卒FITに対応している電力会社」「電力会社を選択するコツ」について解説しました。

 

卒FIT後も売電できる電力会社は多く、住宅や電力契約、蓄電池をセットにして買取単価をアップできる会社もあります

 

地域に密着した会社であれば、地域の発展に貢献することも可能です。

FIT終了後に電力会社を切り替える際は、申し込み条件や加入により得られるメリットを十分に確認しましょう。

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公開日時

卒FIT

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