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「太陽光発電の認定通知書って何?なくしたかも…」と不安に感じていないでしょうか。

 

太陽光発電の契約更新時には、設置時に発行された「認定通知書」のような書類が必要になります。

 

しかし、数年前にもらった書類を紛失したり、そもそも見覚えがないという方も多いかもしれません。

本記事では、太陽光発電の契約更新時に必要となる認定通知書の確認方法や再発行の手順、手元にない場合の対処法を解説します。

 

太陽光発電の契約書とは?紛失のリスクは?

太陽光発電システムの設置・運用には、いくつかの重要な契約や書類が必要です。

これらの書類はFIT制度による売電や、卒FIT後の新たな電力販売契約を結ぶ際に必要となります。

 

契約書類には、電力会社との売電契約書、経済産業省からの設備認定(現在は事業計画認定)に関する書類、設備の保証書などが含まれます。
 

太陽光発電の契約に関する書類は、太陽光発電システムの法的な位置づけや権利を証明する大切な書類です。

 

主な契約書の種類

太陽光発電に関連する主な重要書類は以下の通りです。

  1. 売電契約書(電力受給契約書):電力会社との間で交わした余剰電力の買取に関する契約書です。買取価格や契約期間、契約者情報などが記載されています。
  2. 設備認定通知書(認定通知書):経済産業省から発行された、あなたの太陽光発電設備がFIT制度の対象として認められたことを証明する書類です。設備ID、認定日、認定容量などの重要情報が記載されています。
  3. FIT満了通知書:FIT期間終了前に電力会社から送られてくる通知で、正確な満了日や設備情報が記載されています。
  4. 系統連系に関する書類:電力会社の送配電網に接続する際の同意書や申込書控えなどです。

 

これらの書類は、卒FIT後の新たな売電契約や設備の権利移転、トラブル時の証明などに必要となります。

 

契約書類が必要になるタイミング

太陽光発電の契約書類が必要になるのは、以下のような場面です。

  • 電力会社との売電契約を開始するとき
  • メンテナンス業者を変更するとき
  • 設備を売却する、または売電単価ごと土地を売却する場合

 

契約書類の準備は、「電力売却時に単価が分からず、手続きがスムーズに進まなかった」といったようなトラブル防止にもつながります。

太陽光発電を始めたあとでも契約書類が求められるケースは多く、特に売電単価の証明や契約内容の確認が必要な場面では、円滑な手続き対応に書類が欠かせません。

 

契約書紛失時のリスク

契約書類を紛失すると、以下のような問題が生じる可能性があります。

  • 卒FIT後の新たな売電契約が困難になる:卒FIT後に別の電力会社と契約する際、設備IDや認定情報が必要になることが多く、書類がないと手続きが滞る可能性があります。
  • 設備情報の証明ができない:パネルのメーカーや型番、システム容量などの正確な情報を証明できなくなります。
  • トラブル時の権利主張が困難に:故障や災害時の保険請求、売電トラブル時の証明などが難しくなります。
  • 住宅売却時の価値証明ができない:太陽光発電システム付きの住宅を売却する際、正確な仕様や保証状況を示せないと評価額が下がる可能性があります。
     

もし、契約書類を紛失してしまった場合、再発行や代替手段で対応できるケースがあります。
 

次項では、太陽光発電に関する書類を紛失した際の再取得方法について説明します。

 

太陽光発電の契約書を紛失した際の再発行方法

太陽光発電に関する重要な契約書類である「認定通知書」「売電契約書」「FIT満了通知」を紛失した際の対処法をそれぞれ紹介します。

 

認定通知書の紛失時の対処法

認定通知書は、太陽光発電がFIT制度の対象であることを証明する重要な書類です。

認定通知書は紛失しても再発行できるので、落ち着いて手続きを進めましょう。
 

認定通知書の再発行の窓口は出力規模によって異なります。

  • 10kW未満または50kW未満:JPEA代行申請センター
  • 50kW以上:設置地域を管轄する経済産業局
     

JPEAのホームページから再発行手続きの案内が確認でき、メールでの問い合わせも可能です。
 

再発行に必要な情報は以下のとおりです。

  • 設備ID(例:「A」「AN」から始まる10桁)
  • 設置者情報(氏名・住所・設置場所など)
  • 本人確認書類(免許証などのコピー)
     

手続きの流れは、おおむね次のとおりです。

  • JPEAや経産局に問い合わせ
  • 必要情報を伝えて手順を確認
  • 書類を提出し、PDFまたは郵送で受け取り

 

認定通知書再発行にともなう費用は無料ですが、発行まで数週間かかることもあります。

 

「再生可能エネルギー電子申請システム」のIDを持っていれば、ログインして認定通知書と同様の情報を確認・印刷することも可能です(ID・パスワードを忘れていても、JPEAで相談できます)。

 

売電契約書の紛失時の対処法

売電契約書(電力受給契約書)とは、太陽光で発電した電気を電力会社に買い取ってもらうための契約内容が書かれた書類です。

売電契約書を紛失しても、契約中の電力会社に問い合わせれば再発行や契約内容の確認が可能です。

 

売電契約書紛失時の問い合わせ手段は以下のとおりです。

  • カスタマーセンターへ電話
  • 公式サイトやマイページから問い合わせ
  • 営業所や窓口で直接相談

連絡時には、契約者情報や検針票、本人確認書類があるとスムーズです。 

 

契約書が手元になくても、次の方法で内容を確認できます。

  • 検針票に記載された契約情報を確認
  • 電力会社のマイページで確認
  • FIT満了通知書に記載された情報を確認

上記でも確認できない場合は、本人確認をすれば電力会社側で契約情報を調べてもらえることがあります。

 

FIT満了通知の紛失時の対処法

FIT制度の「買取期間満了のお知らせ」は、卒FIT後の手続きに必要な大切な書類です。

FIT満了通知を紛失した場合は、現在売電している電力会社のカスタマーセンターに連絡し、再発行を依頼しましょう。

 

再発行時に必要な情報:

  • 契約者の氏名・住所・電話番号
  • 設備ID(分かれば)
  • 電力受給契約番号(検針票に記載)

再発行には時間がかかることもあるため、FIT期間の満了日が近い場合は早めに対応しましょう。

通知がなくても、以下の方法で満了日を確認できます:

  • 検針票に記載された「FIT買取期間満了日」
  • 電力会社のWebサイトやマイページ
  • 電話での直接問い合わせ
  • 売電開始日から10年後(住宅用の場合)

     

満了日は、売電契約や蓄電池導入などの準備に関わるため、事前に把握しておくのが安心です。

 

紛失して書類がなくても手続きを進める方法

太陽光発電関連の書類を紛失しても、代替手段を活用して必要な手続きを進められます。

 

代替証明書類の活用法

  1. 検針票(購入電力量のお知らせ) 最新の検針票には、設備ID、契約番号、発電設備容量、FIT満了日などの情報が記載されていることがあります。複数の検針票を保管していれば、それらを代替書類として活用できます。
    特に直近数ヶ月分を集めておくと、必要な情報がカバーできる可能性が高まります。
  2. Web明細やマイページの情報 電力会社のWeb会員サービスに登録していれば、オンラインで契約情報を確認・印刷できます。
    画面のスクリーンショットやプリントアウトした情報も、代替証明として使える場合があります。
  3. 設備の施工業者が保有する情報 太陽光発電システムを設置した施工業者や販売店に連絡すると、当時の書類(見積書、システム仕様書など)のコピーをもらえる可能性があります。
    業者側でも顧客情報として保管していることが多いです。
  4. パワーコンディショナーやメーターの情報 設備本体に貼られているラベルや銘板から、メーカー名、型番、製造番号などの情報を確認できます。
    特にパワーコンディショナー本体には重要情報が記載されていることが多いです。

 

電力会社・公的機関の対応

紛失書類の再発行について、電力会社や関連機関は以下のような柔軟な対応を行っている場合があります。

 

  1. 電力会社の対応
    • 本人確認ができれば、口頭で契約情報を教えてくれる場合があります。
    • 「契約内容のお知らせ」など、簡易的な証明書を発行してくれることもあります。
    • 一部の新電力会社では、満了通知書がなくても、必要情報(設備ID、満了日など)を申込書に記入すれば契約可能なケースもあります。
  2. JPEA代行申請センターの対応
    • 設備IDが不明でも、設置者名と住所から情報を検索して教えてくれる場合があります。
    • 本人確認ができれば、電話で設備情報を確認できることもあります。
  3. 相談のポイント
    • 紛失した旨を正直に伝え、代替方法を相談しましょう。
    • 複数の情報源(検針票、パワコンの型番など)を組み合わせて本人確認の材料を提供すると、スムーズに対応してもらえる可能性が高まります。
    • 時間に余裕をもって相談し、担当者の指示に従いましょう。

 

太陽光発電に関する書類を紛失しても、「何も対応できない」ということはほとんどありません。

 

電力会社や関連機関に相談すれば、何らかの解決策を提案してもらえる可能性があるので相談してみてください。

特に卒FIT後の新たな契約手続きなど、時期が限られている場合は早めの相談が大切です。

 

卒FIT時に必要な書類チェックリストと効果的な保管法

太陽光発電に関する書類は、卒FIT後の手続きに欠かせない大切な書類です。

万が一の紛失に備えて、以下の方法で保管・管理しましょう。

 

卒FIT時に確認すべき書類のチェックリスト

  • FIT満了通知書:満了日や手続き内容が記載。コピーを取って保管。
  • 設備ID確認書類:認定通知書や検針票などに記載。再契約に必要。
  • 売電契約書・検針票:現在の契約条件を把握するために重要。
  • システム仕様書:蓄電池導入などの設備見直しに活用。
  • 本人確認書類:新たな契約時に必要。すぐに出せるよう準備を。

効果的な保管方法のポイント

  • 専用ファイルで一元管理:関連書類をまとめて保管し、表紙に「太陽光発電書類」と記載すると家族にも分かりやすくなります。
  • デジタル化でバックアップ:スマホ撮影やスキャンでデータ保存。クラウド活用もおすすめです。
  • コピーを別の場所に保管:重要書類は複製し、原本と別に保管しておくと安心です。
    家族と共有:設備IDや契約番号など、保管場所と基本情報は家族にも伝えておきましょう。

 

書類が不足している場合は、再発行手続きが可能ですが、スムーズに進めるには余裕を持った事前準備が大切になります。

太陽光発電を卒FIT後も有効に活用するため、書類の管理方法を見直しておきましょう。

 

まとめ:太陽光発電の必要書類紛失時は、電力会社に問い合わせよう

太陽光発電に関する書類を紛失しても、多くの場合は再発行や代替手段で対応可能です。

 

認定通知書や売電契約書、FIT満了通知などの重要書類は、発行元の電力会社やJPEAに問い合わせることで、再発行の案内を受けられます。

検針票や電力会社のマイページでも一部の情報は確認できるため、手元にある資料を見直してみましょう。

 

卒FIT後の手続きや新たな契約にスムーズに移行できるよう、定期的な必要書類の確認と保管手段の見直しが大切です。

 

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